2025年11月13日 17:02
ついに、私たち日田青年会議所が中心となって挑戦した
初の「日田藝術祭 vol.0 日田隠 -hitakakushi-」が無事に幕を閉じました。
アートの“ア”の字もわからない私たちが、
「まちをもっと愛してもらいたい」という一心で挑んだこの挑戦。
果たしてこれがJC運動と言えるのだろうか——。
その問いを胸に、約一年をかけて走り抜けてきました。
行政、アーティスト、デザイナー、アート好きな仲間たちと共に、手探りの中から生まれた“まちづくりとしての芸術祭”。
その結果、想像をはるかに超える反響がありました。
展示をきっかけに、日田市民が初めて日本丸館や広瀬資料館、黎明館を訪れ、酒蔵に女子高生が訪れ、アート好きな若者たちが笑顔で語り合う。
豆田のまちに、これまで見たことのない人々の姿がありました。
そして何より——
「アートは難しいもの」ではなく、
建物や空気、そして記憶そのものを“見える形”にしてくれるものだと知りました。
酒蔵では蔵に生きる菌たちを、
黎明館では時が止まったような明治の記憶を、
文化ホールではその存在の威厳を——
アートは私たちの見落としてきた美しさを、静かに掘り起こしてくれました。
私たちのまち・日田は、40年前に先人たちが歴史と文化を掘り起こし、まちをお祭り化してきた場所です。
そして20年前には、風景を守るためのまちづくりが進められました。
しかし今、世界中から観光客が訪れるようになった一方で、このまちの文化や職人精神の「深さ」への理解は、まだ不十分と感じます。
私たちはその“ひたかくし”を、アートの力でひらいていきたい。
ひたかくしされてきた歴史を。
ひたかくしされてきた人を。
アートで照らし、まちの主役にしていきたい。
vol.0と名付けたのは、今年の挑戦が終わりではなく、
来年に続くための“始まり”だからです。
反省も課題もあります。けれど、確信もあります。
——「また来年もやろう」。
その言葉が自然と生まれるほど、共感と熱が伝播しました。
もし共感が運動の本質であるならば、
私たちはきっとその“種”をまくことができたのだと思います。
来年、日田藝術祭はJCを飛び出し、
地域の仲間たちとともに一人立ちします。
私たちの目的は、芸術祭を開くことではなく、
日田ブループリント会議の名の通り、日田の未来の青写真を描くこと。
愛すべきこのまちの風景を、歴史を、文化を、
次の世代へつなぐために。
この挑戦に関わってくださったすべての皆さまに、
心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。