2024年度 理事長所信

はじめに

私たち青年会議所は、明るい豊かな社会の実現という共通の理念を掲げた組織で運動を行っています。私たちが暮らす日田でも71年前、大水害からの復興を誓い7人の青年が、全国で51番目となる日田青年会議所を発足しました。そこから現在まで様々な、まちの活性化や青少年の育成または自己研鑽に励み、いつの時代においても真摯に取り組んでこられた先輩方の想いを現在まで受け継いできました。そして今、社会情勢の変化が著しい昨今において、2020年よりまん延し、私たちの日常に大きな変化をもたらした新型コロナウイルスの影響で運動ができない時期は一時的にはあったものの、その時々でやるべき事、できる事を模索し、やり方や規模を工夫しながら、皆で協力して行動を起こし運動を続けています。そして私たちの暮らす日田でも長らく問題とされてきた、人口減少・人口流出など様々な社会課題があります。このような状況で、このまちの未来はどうなるのか、私たちは明るい未来を描けるのか、混沌とした時代の中で、私たちは強い意志を持って地域を牽引するリーダーとなり、力強く突き進まなければなりません。そこで私たちが今後運動を進めて行く中で日田青年会議所が掲げた地域中期ビジョン「頼もシティ日田」です。日田をより良くする活動・運動を行い私たちが日田にとってより良い団体であるためには市民の方々と共感できるビジョンを掲げ、共に歩んでいく事が重要です。このビジョンをメンバー一丸で発信していき、より多くの人たちに理解と共感を広げていきます。青年会議所運動によって私たちが地域を牽引し、逆境でこそ力を発揮する頼もしい組織へと成長する挑戦を続けていく事で、私たち1人ひとりの行動が地域にとって力強く頼もしい存在へと成るべく会員一丸となって運動を展開します。


青年会議所活動のすすめ

時代の変化と共に、多様なライフスタイルが確立されています、青年会議所活動においても 時代のニーズに沿った活動の在り方を模索する事が必要だと考えます。その為には、まず現 状に満足するのではなく、代々引き継がれてきた想いを継承しながらも、変化を恐れず進化し続けなければなりません。そして私たちには何を求められているのかを常に模索し、枠にとらわれない自由な発想で、挑戦し続ける事が重要です。私たちが青年会議所活動を行っていく中で、今年度は各個人のライフバランスと青年会議所活動のウエイトの配分を見直し、役割を分散することで、特定役職の負担軽減や効率化を会全体で検討し改善していきます。これらの改善により、メンバーが活動を有意義に楽しく行い、青年会議所運動への多くの参画を目指します。また、メンバーには青年会議所活動の中でこの組織でしか経験できない機会を存分に活用し、組織全体で共有してほしいと思います。青年会議所は多くの仲間と出会い、出会った仲間の様々な価値観に対面できる場でもあります。県内外での青年会議所メンバーと出会うことはもちろんですが、私は、日田青年会議所メンバーとの友情をより深めてほしいと思います。それぞれ個性があり、意見が違うのは当然です。共感を得られるかどうかは、ともかく表現しないことには始まりません。一歩一歩の積み重ねから始めていき、どんな形であっても自分の中にあるものを表現し仲間と議論を交わし、共に成長できる頼もしい関係を築く事ができる日田青年会議所を構築していきます。


まちを繋ぐ

日本の各地方自治体でも人口減少が進む中、私たちが住む日田も若年層における都市圏等の大都市への流出が進んでいるという現状課題があります。今後5年後10年後の未来はどうなっているか、どう変えていきたいのかを真剣に考え私たちの存在価値を改めて理解し、行政・各団体・市民を巻き込んだ、まちづくりを行う事が必要だと考えます。現在、地元の活性化を考える頼もしい団体はこのまちにも数多く存在しています。行政や諸団体と目的を共有し、それぞれの強みを発揮できる多様性を活かした事業を構築していきましょう。日田の魅力とは伝統文化や自然ということもありますが、このまちに住む、人にこそあります。このまちには個性豊かな方々が多くおられます。この個性を一人ひとりが持ち日田市での生活を楽しみ、日田に住むことを誇れるよう魅力を再発見し伝えていく中で、まちへの愛着は深くなると思います。この地域の人たちが今一度このまちの持つ可能性や魅力を肌で感じ、郷土愛を持つ人を1人でも多く増やしていく運動を展開します。


人を繋ぐ

今年度は総務・拡大を合同委員会として行います。会員拡大は全国的にも会員数の減少が叫ばれ、近年の課題となっています。会員拡大において、新たな仲間を増やすことはもちろんですが、まずは私たちがより良い活動をしていくためには、小さな改善をしていくことが大切だと考えています。会議・例会の効率化、仕組み化を行い、より円滑な運営ができるような取り組みをしていきます。活動においては、組織の中心を担う委員会として活動し、より楽しく価値があると思える青年会議所活動ができるよう運営していきましょう。広報においても、私たちの運動への理解と共感をして頂くためには、効率的でより効果的な方法で運動を最大限に発信する事が大事です。次世代により良い形で会を受け継いでいくために挑戦を続け、そして成長した私たちが地域の人たちに青年会議所の魅力を伝えることで、地域に多く存在する志高い青年の共感を得て、会員拡大に繋がります。新しい仲間との出会いは、私たちにとっても刺激となり、私たち自身のさらなる成長に繋げていきます。


未来へ繋ぐ

私自身も子育て世代として感じているのが、こどもにとって様々な「体験」が重要であり多様な形での経験が、こどもたちに必要だと考えます。昨今、核家族化の進行や地域社会の地縁的つながりが弱まり人間関係の希薄化が進み、こどもや子育て家庭を取り巻く環境は大きく変化しています。これまで日田青年会議所は永きに亘り青少年育成事業を展開し、いつの時代も地域のこどもたちが夢や希望を抱けるために運動を行ってまいりました。地域のこどもたちは大切な宝物です。そのこどもたちが次代のまちの未来を創造していく青年として成長していくことが、地域の明るい未来を創造するうえで重要です。そして私たちが継続的に行う活動の中で献血があります、日本赤十字社の調査結果では若者の献血者数が減少を続けている調査結果もでています。この実情を踏まえ献血への関心を失わないよう、若年層が献血を知るきっかけへと繋げる献血推進活動に取り組むことが大切だと考えています。また日田青年会議所は韓国釜山沙上青年会議所と姉妹締結を行っており青年会議所では国や組織そして世代を超えた繋がりを大事にしています。今後も私たちが国際交流を通して様々な価値観を共有し国際的な広い視野を養い、今後更なる異文化理解の必要性が高まっていく事が予想される中、その大切さを伝えていく事で私たちも共に成長できる機会にします。


思いを繋ぐ

本年度、私たちは第57回大分ブロック大会の主管LOMとして、重要な役割を担っていきます。この大きな挑戦はチャンスでもあります。県内8LOMの思いを繋いでいくと共に、この大会の主管を通じて大分ブロック協議会やまちの各団体との繋がりを深め、地域の魅力を発信することは日田青年会議所一人ひとりの成長に繋がる機会となることは間違いありません。私たちは主管 LOM という担いを通じて、地域に根ざしたJC運動が地域活性の原動力とし、さらには幅広い世代の方に対して認知度が向上するきっかけとなるよう取組んでいきます。今後、大分ブロック大会が日田の地で行われることを、楽しみにしてもらえる様な大会へと盛り上げ、地域へのPRやまちの活性化に繋げるべく日田青年会議所一丸となり成功させましょう。


出向者の支援

私が青年会議所活動を通じて感じているのが青年会議所は学び舎と言う事です。私がそう感じる所として日田青年会議所の枠を超えた出向とは限られた視点では無く、より広い視点で物事を見て、考え、行動できる絶好の機会だと考えます。出向を経験し成長したメンバーは、地域の明るい豊かな社会の実現に寄与するものと確信します。出向者がそれぞれの場で最高の活躍が出来るようメンバー全員で出向者を支えそこで行われる様々な機会に触れ体感することで間違いなく成長に繋がります。日田青年会議所が実行力ある組織に成長するためにも、メンバー一丸となって出向者の支援を行っていきましょう。


最後に

青年会議所という経験は、私にとって非常に貴重であり、私はこの組織で活動できていることに感謝をしています。私が活動を行ううえで、まずは家族や会社の協力、そして青年会議所を通じて出会った仲間の支えがあってこその青年会議所活動です。そして何よりも活動を通じて出会った仲間は私にとって刺激であり財産でもあります。なぜそうなったかを考えると単年度制の中で一年一年、様々な刺激や経験があるからだと思います。しかし家庭での環境、会社での環境など私たちが活動するこの40歳までという期間は、いくつものターニングポイントがあり人生が大きく変化するタイミングです。その中で青年会議所という場で出会った仲間と共に人やまちのために行動していくことは、自身を成長させ、これからの人生の大きな助けになります。その仲間と共に行動し、お互いを尊重し、利他の精神で行動できる人たちで溢れるまちづくりを目指して、新しい日田青年会議所の歴史を創っていきましょう。







2024年度スローガン