2017年度 理事長所信

はじめに

戦後70年が経過した今、この国は大きな時代の岐路に立っている。人口減少が進行する地方においては「地方創生」が叫ばれ、それぞれの自治体が生き残りをかけ、様々な施策を試み続けている。私たちは、責任世代として人口減少時代を生きる宿命にあり、この時代を地方に生きる青年は、これまで以上に自分の故郷の在り方を考え続けなければならい。地域の明るい未来は、ぼんやりと待っているだけではやってこない。我々青年一人ひとりが高い能力を持ち、挑戦を続けることで、未来への道筋が見えてくる。自らの宿命を受け止め、己の力で未来を切り拓く。私たちが強い心意気を持ち、自らの能力を高め続けること、すなわち、地方の未来は、私たちの「成長」にかかっている。


「成長」とは

成長という言葉を耳にしたとき、多くの人びとは何をイメージするだろうか。多くの人びとは人の身体的な成長、すなわち、幼児から少年に、少年から青年にと、肉体的、精神的に生育していく場面を思い浮かべることだろう。では、成人に達し、一社会人として地域に生きる我々にとって「成長」とは何であろうか。成長の糧となるのは「経験」である。人は様々な経験を経て、そこから「教訓」を得ることで、価値観や感性を磨き、物事への対応能力を備えることができる。「経験」を「教訓」へと昇華できた瞬間、そこに「成長」が生まれるのである。しかし、人は年を重ねるごとに「経験」の機会を得ること、「経験」を「教訓」へと昇華することは困難になっていく。若年時、私たちには様々な「機会」が与えられている。自分を縛り付けるものは無く、ただ、自分のあるべき姿を模索し、様々なことに挑戦することができる。しかし、社会人になれば立場や地位が発生し、そこに「責任」が発生する。ともすれば、自らの立場と責任を全うすることだけが人生の目標となってしまう。また、人は年を経るにつれて鋭敏な感性が失われていき、貴重な経験の場を日常の出来事として見過してしまうこともある。私たちが、成長するためには、貪欲に経験の場を求め続け、また、自分の身の回りに起きた出来事の「意味」を考え続けることが必要となる。


「成長の場」としての青年会議所

我々の所属する青年会議所は、様々な経験の機会を与えてくれる。それは、我々が普段関わることの無い分野もあれば、誰もが経験していない全く新しい分野もある。また、事業の実施にあたっては、会員の英知を結集し、自分の考えでは思いもよらぬ指摘や提案を示され、徹底的に事業と向き合うことが求められる。まさに青年会議所は、「経験」の宝庫であり、また、その経験を通じて「教訓」を得ることができ、誰しも成長することが約束されている。JCを通じての成長が、我々を地方創生を担う戦士へと押し上げ、地域の未来を切り拓く。青年会議所は、まさに「成長の場」と成り得るのである。


総務広報委員会

総務とは、組織全体に関する事務を扱うものです。総務広報委員会にあっては、組織を円滑に効率よく運営することを使命とし、組織の規律を自ら示すことが必要になります。総務には会務・財務・広報とあり、会務には組織の効率的な規律ある運営、財務には日田青年会議所全体の財務会計管理、また、各委員会が適正な予算組をされているかを確認し、指摘、助言を行わなければなりません。さらに、同委員会には日田青年会議所の広報活動を担っていただきます。地域住民の方々に青年会議所の存在や運動をどれだけ理解していただいているのでしょうか。我々が想像する以上に認知度は低いものと思います。こういった状況を真摯に受け止め、より多くの方に知っていただかないことには、我々の運動の成果を上げることはできません。そのためにも常に情報を発信し続けることが必要です。そして、日田青年会議所の長きに亘る歴史や諸先輩方の経験を知るために、現役メンバーと日田JCシニアクラブとの交流を密にします。


まちづくり委員会

まちづくりを行うためには、自然・文化・スポーツなどのあらゆる分野に秘められている地域資源の価値を十分に理解し、私たちの力でさらに磨き上げることが必要であります。まずは、この地域の特色を最大限に活かし広く発信することで、人びとに地域とのつながりを直接感じ、市民に愛着と誇りをもっていただきます。そして、地域の未来を築いていく上で、このまちに住む若い世代の人たちに、自分が住むまちにより一層の関心を持ってもらうことが重要です。そうすることで、若き情熱と未来へとつながるまちづくりができると確信します。さらに、地域の特性を活かしたまちづくりに市民に積極的に参画してもらうことで、誰もがこのまちを構成している一人であることを認識していただくことが重要であり、「自らの地域は自らでつくる」という主体的に行動する人材が溢れる地域を創造します。


青少年育成委員会

近年の少子化、核家族化、生活習慣の変化や地域社会でのコミュニティの衰退が、家庭や地域、学校での教育環境に大きな変化をもたらしています。また、現代の子供達は、精神的な成長を遂げるための経験を積む場が不足しており、人を思いやる心の欠如と、大人の関心の低さがこれらの問題を招いているとも言えます。子供達が健やかに成長するためには、夢や希望を持つことの大切さを伝えることが重要であります。子供達が夢を持ち続けることによって、目の前の困難に対して失敗を恐れず前向きにチャレンジすることができ、今後のたくましい成長に繋がると考えます。また、子供同士が学び合い、仲間を助けたり助けられたりすることで、相手を思いやる心を持ってもらうことが必要です。そして、このように健全な青少年を育成することは、私たち大人にとっても成長につながり、心豊かな地域の創造ができるものと考えます。


拡大交流委員会

ここ数年で経験豊富な多くのメンバーが卒業を迎える中、メンバー数の減少が深刻な問題となっています。会員の拡大については日田青年会議所という団体に対して魅力を感じてもらうことが重要となります。どういった手法で私たちの運動内容を伝えることが効果的であるのか、これまで培われてきた経験を参考にしながら取り組んでいく必要があります。また今年度についても、これまで青年会議所運動に主体的に取り組んできた多くのメンバーが卒業します。次世代を支える人材を育成するためにも、複数年にわたって運動が可能となる会員の増強が急務となります。新たな会員の皆様が入会後に「参加することが楽しく、ワクワクする」魅力あるLOMであることが非常に重要です。そして、このことこそが志を同じくする仲間を増やす第一歩だと考えます。また、姉妹JCである韓国釜山沙上青年会議所とは30年の歴史があり、今日まで様々な友好関係が築き上げられてきました。今後も更なる友好関係が図れるように積極的に交流を行い、絆をより強いものにして、未来につなげていかなくてはなりません。


出向について

青年会議所では出向というものがあり、日本青年会議所、九州地区協議会、大分ブロック協議会に志を同じくする仲間が集い活動する場があります。出向では様々な出会いや交流、出向先での活動で沢山の経験を積む機会があり、日田青年会議所の運動だけでは得られない経験が沢山あります。そこで得た経験が出向した人の成長は勿論のこと、日田青年会議所の組織力強化や運動の更なる発展に必ずつながります。


最後に

「友情とは成長の遅い植物である。それが友情という名の花を咲かすまでは、幾度かの試練、困難の打撃を受けて堪えねばならない」この言葉は私が尊敬する著作家の言葉です。青年会議所は個人の成長の場である。しかし、個人の力だけではできることが限られている。我々は心一つに結束し、支え合いながら同じ困難に立ち向かう。失敗を恐れず何事にも挑戦することが「成長」のカギである。2017年度は会員拡大に力を注ぐとともに、会員の資質向上を図り、組織の連携を強めていきます。